産婦人科医療--明日への展開 超未熟児保育
Supplemental Stimulation
馬場 一雄
1
Kazuo Baba
1
1日本大学医学部小児科学教室
pp.543-545
発行日 1983年8月10日
Published Date 1983/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206845
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未熟児,ことに極小未熟児や超未熟児は,出生後,かなりの長期間にわたってNICUやspecial care nurseryで保育されるのが一般である。そこで未熟児に与えられる刺激は家庭環境におけるそれとは著しく異なっているし,一般の新生児室やgrower nurseryに置かれた場合と比較しても,かなりの隔りがあるように思われる。
ことに,保育者によって与えられる各種の生命的刺激animate stimulationの欠乏は,子どもの成長発達に悪影響を及ぼす危険性も考えられる。もし,そうであるとするならば,極小未熟児や超未熟児の保育にあたっては,適切な補充刺激(supplemental stimulation)を与える努力がなされなければならないが,この方面の研究は,最近ようやくその緒についたばかりで,未だ,最終的な結論には程遠いのが現状である。
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