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マリッジ・カウンセリングを通じてみた日本の結婚の周辺
奈良林 祥
pp.30-34
発行日 1963年9月1日
Published Date 1963/9/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1611202606
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マリッジ・カウンセリング(日本流に訳すと結婚生活相談)というこの新しい仕事を手がけて3年.もちろん,私どもの国にもこの種施設の出現を期待する気運がたしかに感じられると判断しての出発ではあったが,じつのところ,これほど大きな反響を呼び,積極的に利用してもらえるとは私ども当事者は考えてはいなかった.いってみればおそるおそる始めたことであったが,結果は第1表第2表に示すごとく創設当初の昭和36年度ですでに1日平均12.9件の来所を見たのである.しかも昭和37年度にあっては,これが17.6件と増加を見せているということは,明らかにこうしたクリニックを必要とする人たちが私どものまわりにいるのだということであり,積極的な利用の仕方を知って来た現われだとみてよかろう.では実際にどのようなケースがどのような割合で来るのかということであるが,これは第3表でご理解いただこう.大体35〜36%ほどが未婚者,残りは既婚者となっているが,以下このうちのおもな問題について二,三述べさせていただこうと思う.
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