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帝切後感染と抗生物質の予防効果
田部井 徹
1
1自衛隊中央病院,産婦人科
pp.322
発行日 1982年4月10日
Published Date 1982/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206606
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腹式帝王切開術は,破水後に腟頸管内の常在菌が上行し,子宮内感染を起こす機会が多く,準無菌あるいは汚染手術に属する。従って術後感染の出現頻度が約30〜50%と他の開腹手術に比べて極めて高率である。主な感染は子宮内膜炎が最も多く尿路感染,骨盤腹膜炎あるいは創感染などである。しかし,最近各種の抗生物質が感染予防あるいは治療に使用され,重篤な感染症は減少した。
Ruhuら1)は,帝切後に,予防的な抗生物質を投与しなかった患者774名のうち158名に高頻度(20.5%)に術後感染が発生し,子宮内膜炎9.8%,尿路感染7.3%および創感染4.4%の頻度であり,とくに子宮内膜炎の発生は陣痛の有無と内診の回数に関連していたと報告した。
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