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喫煙は精子の形態異常を誘発する
広井 正彦
1
1山形大学医学部産科婦人科
pp.446
発行日 1981年6月10日
Published Date 1981/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206446
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妊孕をとりまく社会環境の影響は,不妊症をとりあつかう臨床医ばかりでなく,先天異常の発生防止を含めても社会的関心事であるといえる。
たとえば,農薬製造工場に働く男子労働者には精子減少症や無精子症者がみられると報告されている1)。同様にタバコが精子の形態に何らかの影響を与えていると推定されている。すなわち,Viczianら2)は120人の喫煙者と非喫煙者50人の精子の形態異常率を調べ,前者の28%に比して後者は19%と,喫煙者に異常率が高かった。さらにタバコの一日喫煙量と異常精子率との相関をみると,1日1〜10本と11〜20本との問には著しい差異はないが,1日21〜31本喫煙する者に明らかに精子異常率が高かったと報告している。
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