原著
ステロイド避妊薬長期服用者の血液生化学的所見—(その4)血清脂質について
塚田 一郎
1
,
木暮 正彦
1
Ichiro Tsukada
1
,
Masahiko Kogure
1
1関東逓信病院産婦人科
pp.221-225
発行日 1981年3月10日
Published Date 1981/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206408
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当科では約15年前からステロイド避妊薬の臨床的研究を開始し,とくにその全身的副作用について追跡してきた。その中心をなす血液生化学的所見については,本誌第29巻および第30巻に,1)肝機能について,2)血清蛋白・コレステロール・糖について,3)血清電解質・カルシウム・燐・尿素窒素・尿酸についての3篇に分けて報告したが1〜3),今回は第4報として血清脂質(総コレステロール,トリグリセライド,リポ蛋白分画)の変化について報告する。
ステロイド避妊薬服用時の血清脂質の変化については,おびただしい数の外国文献があるが,日本人を対照とした国内文献としては林4)や飯塚ら5)が簡単に触れているだけのようである。また,外国文献でも2年以上の長期服用者についての報告はきわめて少ない。
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