原著
rT3から検討した妊娠,分娩,産褥期の婦人並びに胎児の甲状腺機能
沢原 光信
1
Mitsunobu Sawahara
1
1鳥取大学医学部産科婦人科学教室
pp.215-220
発行日 1981年3月10日
Published Date 1981/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206407
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3,3',5’L—トリヨードサイロニン(reverse T3,rT3)のradioimmunoassayが可能となり,rT3の生理的ならびに病態生理的意義について,種々論ぜられている。T4のnonphenolic ringの5の位置のdeiodinationにより生ずるrT3は,生物学的活性をもたず急性,慢性の全身性疾患,飢餓,外科手術後などにおいては,高値を示すことが報告されている。
しかしながら産科領域において,妊娠・分娩・産褥期における母体ならびに胎児のrT3がどのような変化を示すか,いまだ十分な研究がなされていないのが現状である。そこでわれわれは,妊娠・分娩・産褥期婦人ならびに臍帯血のrT3を測定し,その結果から甲状腺機能の検討を行なった。
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