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血清ステロイドスルファターゼの測定
菅原 照夫
1
1北海道大学産婦人科
キーワード:
ステロイドスルファターゼ
,
卵巣癌
,
ELISA
Keyword:
ステロイドスルファターゼ
,
卵巣癌
,
ELISA
pp.543-544
発行日 1993年5月15日
Published Date 1993/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901537
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1.はじめに
ステロイドスルファターゼ(STS)は細胞内ミクロゾームに存在し,ステロイド硫酸の3β位の硫酸基を脱硫酸する酵素である.ステロイド硫酸はステロイドレセプターと結合しないため不活性であり1),組織局所においてSTSにより脱硫酸化されて活性ステロイドホルモンとなる.
本酵素STSはヒト組織に広く分布し,副腎,肝臓,皮膚,卵巣,精巣,ことに胎盤において豊富に存在していることが知られている2).一方,血清中のSTS濃度は低く,従来のトリチウムラベルされたステロイド硫酸を基質として活性を測定するという方法3)では血中STSの測定は困難であった.そこで,筆者はELISA法を開発することにより血清STS値の定量を試みた.
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