Modern Therapy リスク症例と分娩
肥満妊婦の管理指針
浜田 悌二
1
Teiji Hamada
1
1九州大学医学部産婦人科学教室
pp.105-111
発行日 1981年2月10日
Published Date 1981/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206387
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時代の推移につれて生活環境が変化し,同時に妊婦をとりまく条件も大きく変化している。妊産婦栄養の立場からみた問題点もまた変化し,かつてのごとく栄養指導指針を低栄養対策のみで行なった時代から,むしろ摂取制限を念頭においた指導が必要な時代となっている。このことは昭和37年以降改訂が重ねられて今日に及ぶ妊婦栄養エネルギー所要量の変遷をみればよく理解できるところである。以上のような背景の中で,わが国においても肥満妊婦が近年よく遭遇するものとなってきており,そればかりでなく妊娠中に肥満に原因すると思われる著しい体重増加例も多い。しかし,肥満妊婦に対する生活指導対策は今だに具体性に乏しい面があるのが現状である。今回は,症例を中心にわれわれの行なっている肥満妊婦対策を報告したい。
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