実地臨床手技のエッセンス 内視鏡の進歩
コルポスコープ
天神 美夫
1
,
石田 禮載
1
Yoshio Tenjin
1
,
Norikoto Ishida
1
1東京都がん検診センター,婦人科
pp.253-257
発行日 1979年4月10日
Published Date 1979/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206022
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
1925年Hinselmannによって,粘膜の病理組織学的変化と表面の形態の変化との関連性を追求することを目的として創始されたコルポスコピーは,その有用性にもかかわらず,用語の難解さと器械自身の不備のためにしばらくはあまり発展をみなかった。
そしてその後Papanicolaouによって細胞診というすぐれた子宮癌診断法が開発されるにいたって,子宮頸癌の早期診断の主流は大方細胞診のものとなったが,コルポスコピーに関する研究は一部の人達の間で地道に続けられ,器械も優秀で見やすいものに改良されてからは急速に普及し,現在ではコルポスコピーは細胞診,組織診とともに,子宮頸部の病変就中dysplasiaおよび癌の早期診断に際して欠くことのできない重要な検査法の一つとしての地位を確立している。
Copyright © 1979, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.