実地臨床手技のエッセンス 内視鏡の進歩
産婦人科内視鏡検査の進歩
杉本 修
1
Osamu Sugimoto
1
1大阪医科大学産科婦人科学教室
pp.249-251
発行日 1979年4月10日
Published Date 1979/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409206021
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病的状態にある臓器あるいは組織は,病変が表層に進んでくると,生理的状態とは違った外観を示し,これは病態に応じた特異性を持っている。視診が臨床診断で最も重視されるゆえんである。産婦人科領域でも古くから腟鏡診(speculum examination)が行なわれてきたが,これも広い意味での内視鏡検査といえよう。だが通常エンドスコピーといえば肉眼で直達できない臓器遊離面をいわゆるエンドスコープを用いて照明,拡大し観察しようとするものである。
エンドスコピーの歴史は古いが,これが臨床にルチンに応用されだしたのは戦後のことであり,光源電球,グラスファイバーおよび記録フィルムの改良,開発に負うところが多い。すべてのエンドスコープに共通している機構は,局所を照明する光源装置,および光を誘導するグラスファイバー,像をとらえて伝達するレンズ系(硬性鏡,軟性鏡)および記録装置(スチル,シネ,TV)から成っている。
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