実地臨床手技のエッセンス 血液と体液のサンプリング
羊水採取
久永 幸生
1
,
中野 仁雄
1
,
松尾 寿子
2
Sachio Hisanaga
1
,
Hitoo Nakano
1
,
Toshiko Matsuo
2
1九州大学医学部産婦人科学教室
2九州大学医療技術短期大学部
pp.37-41
発行日 1979年1月10日
Published Date 1979/1/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205976
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羊水による出生前診断の進歩に伴って羊水穿刺(amniocentesis)の適応範囲も拡大し,診断のみでなく治療にも応用され,安全,確実に羊水を採取することは産科医にとって重要な手技となりつつある。羊膜腔内に針を挿入して羊水を採取することは,一見,容易な手技と考えられ,超音波断層法等の併用によって事実,容易に採取できることが多いが,妊娠の時期や胎盤付着状況,羊水量の過少,肥満妊婦など条件によっては極めて採取困難な場合にも遭遇する。また,偶発的な合併症から母児に危険を招くこともありうるのでその実施には細心の注意が肝要である。以下,その実際について,最近,われわれが試みている方法も併せて述べることにする。
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