新しい視点をさぐる 産婦人科と東洋医学
漢方の考え方と治療の実際
山下 九三夫
1
,
高原 孝朋
1
,
竹之内 診佐夫
1
,
野村 秀夫
2
Kumio Yamashita
1
,
Hideo Nomura
2
1国立病院医療センター麻酔科
2国立病院医療センター産科婦人科
pp.977-982
発行日 1978年12月10日
Published Date 1978/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205962
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
「鍼して灸せず,灸して鍼せざるは良医にあらざるなり。鍼灸して薬せず,薬して鍼灸せざるもまた良医にあらざるなり。鍼を知り薬を知る,まことに是れ良医なりと」(千金方)。これはわが国伝統医学の真髄を物語る至言である。鍼灸と湯液(蘭学を蘭方といったに対し漢方という)治療は,東洋医学における車の両輪ともいえる。一昨年9月からこの漢方薬が正式に社会保険で使われることになった。日本医師会武見会長は,昭和52年度の日本医療年鑑の「和漢薬とその背景」1)に
1)漢方の基本的な考え方は機能学であり,人間の体表解剖学を主軸とした相関関係の医学である。
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.