新しい視点をさぐる 産婦人科と東洋医学
東洋医学に関する基本的考え方
桑木 崇秀
1
Takahide Kuwaki
1
1北里研究所付属東洋医学総合研究所
pp.973-976
発行日 1978年12月10日
Published Date 1978/12/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205961
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Ⅰ.語義に関する問題
1.東洋医学と中国医学と漢方
この3つはしばしば混同して用いられるが,本当は違う。東洋医学の中には,中国医学のほかに,インドのアーユル・ヴェーダ医学や,パキスタンのアラブ伝承医学もはいるが,通常は東洋医学といえば中国医学をさす場合が多い。したがってここでは東洋医学を中国医学の意に解して述べることにする。
さて中国医学と漢方であるが,中国医学が日本にはいって日本なりの発達をした—それを日本で漢方といったのがそもそもの始まりのようであるが,今では中国人も韓国人も漢方という言葉を使うので,中国医学イコール漢方といってもよい。
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