指標
臨床病理学とは—臨床検査の有用性を高めるための戦い
河合 忠
1
Tadashi Kawai
1
1自治医科大学臨床病理学教室
pp.463-469
発行日 1978年7月10日
Published Date 1978/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205854
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
Ⅰ.臨床病理学という言葉
臨床病理学というのはアメリカでいわれているClinical Pathologyの訳名である。すなわち,第2次世界大戦後に海外,とくに米国の医学が紹介された結果としてわが国に臨床病理学の歴史が始まったといっても過言ではなかろう。このようにわが国の臨床病理学はアメリカから紹介されたものであるが,アメリカにおいても,Clinical Path—ologyは二つの意味に使われている。
狭義には,わが国で使われているようにAnato—mic Pathologyに対比させてClinical Pathologyとする使い方である。すなわち,日本病理学会に対して日本臨床病理学会があり,医科大学の中では,病理学講座に対して,臨床病理学講座が開設されているわけである。
Copyright © 1978, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.