特集 妊娠時の生理--その適応と異常
Ⅲ.適応異常とその周辺疾患
静脈瘤
藤原 篤
1
,
山下 通隆
1
Atushi Fujiwara
1
,
Michitaka Yamashita
1
1広島大学医学部産科婦人科教室
pp.1025-1027
発行日 1977年11月10日
Published Date 1977/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205727
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妊婦の10〜20%に大腿,下腿,外陰,まれには腟に静脈の拡張や静脈瘤が認められるといわれている1,2)。最近,就労婦人の増加などの社会的因子も加わり,増加する傾向がある。この現象は初妊婦より経産婦に多く,妊娠初期には静脈拡張として始まり,妊娠の進行につれて静脈瘤として著明に膨隆,蛇行したものを認めることがある。多くは分娩後,数週間でほとんど消退するが,妊娠,分娩を繰り返すごとに悪化していき,種々の合併症を起こすことがある。
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