特集 妊娠時の生理--その適応と異常
Ⅱ.臓器機能の適応
甲状腺機能
望月 真人
1
Matsuto Mochizuki
1
1神戸大学医学部産科婦人科学教室
pp.988-992
発行日 1977年11月10日
Published Date 1977/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205717
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妊娠時には甲状腺が腫大するが,これは充血による変化のみならず濾胞の新生,上皮細胞の増殖など,いわゆる機能亢進の像を呈し,血清PBI,131I摂取率,131I転換率もたかまることが知られている。
つまり妊娠時の甲状腺機能の亢進は,生体の増大した代謝活性への需要を補う一つの臓器機能の適応現象と考えられるが,この時期における甲状腺機能のホメオスタージスについて,教室の成績を中心として考察する。
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