疾患の病態と治療 日常診療の再検討
最近の疾患の傾向とその対策
東條 伸平
1
,
三浦 徹
1
,
足高 善彦
1
Simpei Tojo
1
1神戸大学医学部産科婦人科学教室
pp.387-393
発行日 1977年5月10日
Published Date 1977/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205611
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近年の診断,治療面における進歩,変化はめざましい。研究は細分化され,より深く堀り下げられ,新しい知識が山積されるようになった。hMG,LH-RHなどの薬剤や,ACT-D,MTXなどの各種抗癌剤の開発とともに,各種疾患に対する治療方針にも変化がみられつつあるし,反面hMG-hCG療法による多発排卵,多胎妊娠・分娩といった今までには経験されなかったような現象もみられるようになった。ここでは日常,大学病院で診療にたずさわる者の立場から,とくに子宮頸癌,絨毛性腫瘍,排卵誘発,外来における特殊疾患妊娠の管理という問題に限って,それらの病態と治療方針の概要について序説的に述べてみたい。新しい研究上の知見をどこまで診療,とくに治療面に採用するかという点に関する慎重な判断が必要である。
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