今月の主題 腸疾患診療のノウハウ
診断のための検査法
注腸造影および小腸造影
杉野 吉則
1
1慶應義塾大学医学部放射線診断科
pp.778-781
発行日 2002年5月10日
Published Date 2002/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402908689
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
注腸X線検査では造影剤が均一に付着した二重造影像を盲点なく撮影し,詳細に読影すれば,微細な病変も見逃すことはない.
検査に際して,前処置を十分に行い,適切な造影剤を十分に用いて,個々の患者の大腸に応じた空気量を注入する.
体位変換を効率よく行うには,大腸の立体的な走行を理解していなければならない.
造影剤を流した直後に撮影し,背臥位や腹臥位の正面像だけでなく側面や強い斜位の画像も撮る.
腸管の屈曲や重なりに対しては,軽度の圧迫が有効である.
小腸検査は,盲点を作らないように腸の係蹄を一本ずつ分離してみていくことが肝要である.
Copyright © 2002, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.