連載 リプロダクション講座・13
妊婦の腎機能
木下 康民
1
Yasutami Kinoshita
1
1新潟大学医学部第2内科学教室
pp.321-327
発行日 1976年4月10日
Published Date 1976/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205410
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妊娠中にはいろいろの腎病変が現われる。これを大別すると,①妊娠前には全く健康と思われていた人に現われる場合,②既往に腎疾患とか高血圧に罹患し,一応,治癒した人にみられる場合,③現在も罹患中の場合,である(表1)。しかも,既往の疾患,現在の疾患がどのようなものであり,あるいはどのような病態にあるかによつて,妊婦の腎機能は,妊娠月数の経過に伴つて正常の消長を示すものと,異常の消長を示すもの,すなわち妊婦の予後と胎児の生命にかかわりがあるかどうか,ある程度まで予測が可能である。
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