疾患の病態と治療 感染症--最近の動き
抗生物質の使い方—耐性発現機構と薬剤の選択
藤井 良知
1
Ryochi Fujii
1
1帝京大学医学部小児科学教室
pp.93-97
発行日 1976年2月10日
Published Date 1976/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205360
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耐性発現の機構は,まだ未知の部分も多いが,近年かなり明らかにされてきた。
それは試験管内で突然変異によつて作り出される抗生物質耐性菌と,私たち臨床家が患者治療の場で遭遇する耐性菌とは,ほとんどその耐性機構が異なることを明らかにしてくれた。そのほかにもともと抗生物質が作用しない種類の菌,すなわちその物質の抗生スペクトルに含まれない,いわゆる自然耐性菌といわれるものの耐性機構も判つてきた。
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