特集 新生児の観察法
新生児成熟度の評価法
安達 寿夫
1
,
舟木 憲一
1
,
会田 邦夫
1
,
遠藤 紘
1
Toshio Adachi
1
1東北大学医学部産科婦人科学教室
pp.201-204
発行日 1974年3月10日
Published Date 1974/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409205011
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新生児の成熟度判定法については,以前から内外に多数の報告がみられるが,そのいずれも一長一短あり,結局は生下時体重と胎児期間を主として,爪,性器,皮膚などの所見や生活力を附記して,臨床上の評価とされている。このような評価法が実用され普及している理由は,新生児の生死または脳障害などの予後が未熟度の高いほど悪いので,その予後判断のための一つの評価方法としてである。
ところが体重だけで成熟度を判定すると,小がらでやせている児は一律に未熟とされてしまう不合理があり,これに在胎期間を加えて判定することによつて全体としてはかなり予後と一致する評価が可能となるが,なお実際に臨床で評価をしたい場合の個々の症例についてはこれだけでは不十分であり,ここに別な評価法が多数考えられた理由がある。
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