特集 分娩管理
こんな時どう対処するか
臍帯下垂・脱出とその処置
永井 生司
1
,
金城 盛吉
1
,
小林 昇
1
,
村口 喜代
1
Seiji Nagai
1
1東北大学医学部産婦人科学教室
pp.131-136
発行日 1974年2月10日
Published Date 1974/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204999
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産科緊急疾患には,突発的に発症するものが多い。臍帯下垂・脱出も,通常なんらその発症を予告する徴候をみせず,突如として高率に胎児の生命を奪う疾患と見做されている。すべての突発性疾患に共通していい得ることであるが,その本態を把握し,対処する手段を備えれば,本症といえども,相当程度に予後の改善も可能となるもの,といえよう。本症は,いわば,産科監視体制の上にその対処策が存在する疾患である。
本論文では,臍帯下垂・脱出の本態を示し,その把握の上に立つて,本症に対処する方策を,著者らの所属する教室における臨床症例を加えて,検討したいと思う。
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