特集 産婦人科プリンシプル
産科編
妊娠中毒症の定義・分類・用語の問題点
鈴木 雅洲
1
,
一条 元彦
1
Masakuni Suzuki
1
,
Motohiko Ichijo
1
1東北大学医学部産科婦人科学教室
pp.743-749
発行日 1973年9月10日
Published Date 1973/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204875
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妊娠中毒症は学説の疾患,分類の学問といわれるほど旧説・新説入り乱れて華かな論争がくりひろげられている領域である。特に成因論に至つては夥しい物質・現象が妊娠中毒症と何らかの因果関係を持つものとして報告されてきた。しかし妊娠中毒症の症候論が明確でない今日,成因論的研究は大きな蛇足を伴つたであろうともいわれる。その意味で妊娠中毒症の定義・分類・用語をいかにすべきかは重要な課題である。おりしも国際分類制定の動きが次第に白熱化してきたこの頃のテーマとして,いささか解説めくが,FIGO,OG,日本産科婦人科学会の妊娠中毒症分類に関する問題点を拾つてみた次第である。
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