実験検査法講座
血液—処理とその保存
三輪 史朗
1
Shiro Miwa
1
1山口大学医学部第3内科
pp.141-144
発行日 1973年2月10日
Published Date 1973/2/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204781
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最近の診療上における臨床検査の重要性についてはいまさらいうまでもない。臨床検査では患者の肉体的負担をなるべくかけないで,できるだけ迅速にかつ正確な値を主治医に報告することが要求される。検体(試料)としては尿,大便,血液,胃液,十二指腸液,脳脊髄液,唾液,骨髄穿刺液,さらには生検によつて得られる諸組織などがあるが,ここでは血液について論ずることとする。同じ血液を試料とする検査にしても,血液学的検査,生化学検査,血清検査,細菌倹査など種種あるので,そのおのおのの場合についての検体処理,保存液についてふれるが,筆者の専門の関係でその比重がいきおい血液学的検査にかたよることになるがご寛容願いたい。
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