連載講座 麻酔の実際
婦人科麻酔・4—全身麻酔
鈴木 太
1,2
Hajime Suzuki
1,2
1日本大学
2駿河台日本大学病院麻酔科
pp.902-903
発行日 1972年10月10日
Published Date 1972/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204693
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婦人科領域で全身麻酔はそれほど多く行なわれていない。その理由は手術部位が下腹部以下のため,脊椎麻酔や硬膜外麻酔のような遮断麻酔法により大部分が十分な麻酔を得ることができるからである。ただし現在われわれは多くの婦人科手術において遮断麻酔法により本来の麻酔の目的を達した後,少量の静脈麻酔剤と笑気の吸入による全身麻酔を併用している。これにより患者に与えられる麻酔剤の総量がきわめて少なくてしかも十分な麻酔を得ることができる。しかし最初から全身麻酔でなくてはならない場合ももちろんある。そこで今回は現在もつとも一般的に行なわれている全身麻酔法の要点と,加えて新らしい麻酔剤についての話題を拾つて述べる。
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