特集 妊娠と合併症
精神疾患と妊娠・分娩
融 道男
1
Michio Toru
1
1東京医科歯科大学神経精神医学教室
pp.865-867
発行日 1972年10月10日
Published Date 1972/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204687
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かつて精神疾患に罹患した婦人や,現在治療中の婦人が,産婦人科医に妊娠あるいは妊娠継続の可否について質問することも多いときく。その質問は,遺伝のことであり,精神科の薬の催奇形性のことであり,あるいは妊娠や分娩の病気への影響についてであろう。これらの質問は精神科医が答えねばならぬものであるが,産婦人科医にとつても,精神科医にとつても,これらの問いに一般的に答えることは不可能であり,患者ひとりひとりに対する適切な指導があるはずである。ここではごく常識的な回答の資料を記して参考とし,同時に産褥期に好発しやすい精神疾患についても述べてみたい。
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