連載講座
産婦人科領域におけるホルモン療法(10)—更年期障害,老人性腟炎その他
橋口 精範
1
Akinori Hashiguchi
1
1東京医科歯科大学産婦人科
pp.1077-1078
発行日 1971年10月10日
Published Date 1971/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204511
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1.更年期障害をめぐつて
1.更年期障害とは
更年期とは,成熟期から老人期に移行する時期,つまり閉経期前後の時期をさすもので,この頃は内分泌環境が異常に変化するものである。したがつて,これに由来すると思われる自律神経失調症状がみられるもので,肩こり,頭痛,めまい,のぼせ,冷えなど種々の訴えがあらわれてくる。この訴えが強い場合を更年期障害とよんでいる。
現われる時期は,必ずしも閉経と一致するというものではなく,閉経前にすでに約半数はみられており,症状は1年以内が多いが,中には2年もつづくものもある。
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