連載講座
産婦人科領域におけるホルモン療法(6)—機能性子宮出血
橋口 精範
1
Akinori Hashiguchi
1
1東京医科歯科大学産婦人科
pp.553-554
発行日 1971年6月10日
Published Date 1971/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204425
- 有料閲覧
- 文献概要
I.機能性子宮出血のホルモン療法にあたつて
機能性子宮出血は定義とともに,原因,病態が一様でないので合理的な治療が困難である場合が少なくない。
まず治療にあたつては,問診(月経との関係,ホルモン剤使用の有無—これによる消退性出血も考える),局所所見(組織診をしたり,子宮癌,子宮筋腫,流産,子宮外妊娠などの器質性疾患の有無をたしかめる)などを十分把握し,さらには排卵の有無(無排卵によつておこつていることもある),心因性か否か,線溶系に異常がないかなどをしらべておく必要がある。
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.