論説
順天堂大学医学部産婦人科学教室における子宮頸癌ならびに上皮内癌に関する臨床統計的観察
水野 重光
1
,
長峰 敏治
1
Shigemitsu Mizuno
1
1順天堂大学医学部産婦人科学教室
pp.1071-1076
発行日 1971年10月10日
Published Date 1971/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204510
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当大学は昭和19年順天堂医学専門学校として発足し,23年には順天堂医科大学,25年よりは順天堂大学医学部となり現在に至つている。発足当時は戦中・戦後の混乱期でもあり,診療記録の用紙も不足する状態で,記録の保管は充分でない。当教室では,昭和29年より日本産科婦人科学会子宮癌委員会に加わり,毎年の患者数および治療成績を報告して来ているが1,2),記録を充分に利用できる昭和30年以後の分をここに集計することとした。
子宮頸癌に関する臨床的統計は既にいくつかの機関から報告されているが,多くは地方都市における大学また癌専門病院のもので,それら機関の置かれた背景が中に反映されている3〜6)。当大学は医科系大学が十数校ある東京都の一大学であり,それはそれなりの偏りがあると考えるが,当教室での子宮頸癌ならびに上皮内癌に関しての臨床統計をここに報告する。
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