特集 子宮の手術--最近の焦点
腹式単純子宮全剔除術のコツ
坂元 正一
1
,
木川 源則
1
,
松沢 真澄
1
Shoichi Sakamoto
1
1東京大学医学部産婦人科学教室
pp.931-936
発行日 1971年9月10日
Published Date 1971/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204487
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はじめに
婦人科で行なわれる腹式手術のうちで,単純子宮全剔除術は最もポピュラーな手術であつて,この手術の経験のない婦人科医は,皆無といつてよい。それだけに多くの人がこの手術がやり易いように,膀胱・尿管損傷が起こらないように,術中術後の出血が起こらないように,など術式に種々の改良工夫を加えて発表している。そのおのおのについての記載は,紙数の関係で割愛する。
ここにわれわれの教室で常用する術式について述べるが,一般に行なわれている術式と本質的に異なるものではなく,骨盤の解剖学と手術手技の基本知識を身につけている人であれば誰にでもできる安全かつ容易な術式である。教室の卒後教育カリキュラムでは入局2年生が修得すべき術式の1つとなつている。
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