特集 帝王切開術
帝王切開の後遺症
山田 千里
1
,
森塚 威次郎
1
,
門間 俊彦
1
,
高田 道也
1
Chisato Yamada
1
1国立仙台病院産婦人科
pp.837-848
発行日 1971年8月10日
Published Date 1971/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204475
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I.帝王切開術後の後遺症
はじめに
帝王切開(以下帝切と略す)の後遺症としては,一般開腹手術後にみられる術後障害のほかに,術創が子宮自体であることから,その後の月経,妊娠,分娩などに波及するところが大きい。したがつて,帝切自体は安易な手術であつても,その適応,術式などにはより一層の注意が肝要である。
近年,ややもすれば適応の誤つたとも覚しき拡大的解釈のために,産科学本来の範囲を逸脱して"土曜帝切"などの迷適応症を聞くことがある。医の倫理?奈辺にありやと歎ぜざるを得ない。
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