診断と手技
子宮外妊娠の組織病理
蜂屋 祥一
1
,
清水 新緑
1
,
中島 敏男
1
Shoichi Hachiya
1
1東京慈恵会医科大学産婦人科学教室
pp.655-660
発行日 1971年7月10日
Published Date 1971/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204441
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はじめに
子宮外妊娠の病理についての関心は,卵管,卵巣,その他,腸管,肝などにおける妊卵着床による変化と臨床症状とのつながりが第1点,さらに第2点として,正常であれば当然着床すべき子宮内膜の変化が対象となつてくる。とくに,後者は子宮外妊娠の診断に連繋を持つてくるので臨床医にとつて大きな問題である。
妊卵の着床部位については卵管が圧倒的に高率を占めており,他の臓器は症例報告の域を出ない状態であつて,その病理組織学的検討も体系化されているとは言い難い状態である。そこで,今回は卵管妊娠に的をしぼり,これを病理組織の上から述べてゆきたいと思う。
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