薬の臨床
膣トリコモナス症におけるMetronidazoleの経口単独療法と局所併用療法の比較検討
青河 寛次
1
Kanji Seiga
1
1神戸健保中央病院産婦人科
pp.529-534
発行日 1969年6月10日
Published Date 1969/6/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204056
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はじめに
trichomonas vaginalis感染に対する化学療法の発展に伴い,本症の治療は経口投与だけで治癒可能であり,局所療法の必要性はなくなつたのではないか,という有力な考えを生じている。
たとえばMetronidazoleの出現により,本症の内服療法が飛躍的な発展を呈したのは事実であるが,われわれの日常診療ではひきつづき局所療法が不可欠な治療法として選択実施されがちである。そして内服療法の奏効性にかかわらず,統計上,本症罹患数の激減は認められず,また,腟炎患者はいぜんすべてのクリニックて外来診療の重要分野を占めている現状である。
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