症例
成人女子に副腎性男性化を惹起した巨大副腎癌
杉村 克治
1
,
黒部 裕
1
Katsuharu Sugimura
1
1三重県厚生連中央総合病院泌尿器科
pp.245-249
発行日 1969年3月10日
Published Date 1969/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204012
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はじめに
副腎性器症候群(AGS)はその多くは,思春期前に発生し,成人女子における報告は比較的少ない。また過形成が腫瘍より多くを占める(腫瘍例6〜20%)。成人女子のAGSで1kg以上の巨大な副腎腫瘍を認めたものはかなりまれである。
著者は,膀胱症状を主訴として来院した35歳女子例で巨大な副腎腫瘍を認め,これを剔出しえて組織学的に癌腫であることが判明した症例を経験し,術後各種症状の消失改善をみたので以下,その概要を記述し若干の考察を加える。
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