シンポジウム ホルモン療法の理論と実際
陣痛誘発に対するOxytocin処置
吉田 俊彦
1
,
鎌田 昌平
1
1岡山大学
pp.207-217
発行日 1969年3月10日
Published Date 1969/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409204008
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分娩誘発は,以前には主として予定日超過において児の過剰発育を恐れたり,また社会的適応により,本人や家族の希望を入れて行なわれてきたが,近年になり新生児学の進歩に伴つて,胎盤機能不全や児の過熟の問題が重視され,その医学的適応が再確認されるようになつてきた。一方,医療体制や医療従事者の労働の問題から計画分娩も最近では検討され,安全無害な分娩誘発法が望まれるとともにその適応もさらに拡大の傾向にある。
数多くの分娩誘発法の中でオキシトシンによる分娩誘発法は最も生理的なものと考えられるが,最近ではさらに臓器製剤におけるオキシトシンの中から血圧上昇因子の除外が十分に行なわれるようになり,この方面での副作用はほとんど考慮する必要はなくなつた。
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