症例特集 新生児異常
心臓転位した新生児の1例
上野 雅清
1
,
番匠 信夫
2
Masakiyo Ueno
1
,
Nobuo Bansho
2
1田園調布中央総合病院産婦人科
2順天堂大学医学部産婦人科教室
pp.217-220
発行日 1968年3月10日
Published Date 1968/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203852
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はじめに
ここ数年来新生児に関する関心がたかまり,その研究も各方面に進歩発展がみられ,今まで産科学の一分野にしかすぎなかつたものから新生児学という独立した型のものへと変わりつつある現況である。
産科医にとつては分娩を起点として,出産直後から生後7〜10日目位までの新生児の哺育と異常に対する観察を義務づけられるわけであるが,新生児にみられる異常は外表奇形のように一目瞭然のものから,呼吸異常,チアノーゼ,痙攣等早期に処置を要するもの,あるいは発熱,嘔吐,黄疸のように症状が現われてから検査成績に基づいて処置を行ないうるものなど幅広くみられる。
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