症例
再生不良性貧血の3症例について
鳥越 正
1
,
和田 等
1
,
杉 直人
1
,
土江 仁
1
,
後藤 政明
1
Tadashi Torigoe
1
1山口大学医学部産婦人科教室
pp.907-910
発行日 1967年11月10日
Published Date 1967/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203797
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はじめに
再生不良性貧血aregenerative anemiaは,再生機能減弱性hypoplastic anemiaと再生不能性貧血aplastic anemiaとに分類されるが,一般には再生不良性貧血と再生不能性貧血が同義語に解釈されているようである。本症はEhrlich (1888)によりはじめて報告されたもので,以来かなりの記載が見られるが,妊娠と合併することはまれであるとされている。原因も続発性のものを除いてはほとんど不明であり,その治療もいろいろ試みられているが,予後はきわめて不良であるといわれている。われわれは,最近,妊娠に合併した2例,子宮頸癌に合併した1例を経験したので,ここに報告する。
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