特集 流早産の原因と治療の問題点
流早産の原因と治療の問題をめぐつて
渡辺 金三郎
1
Kinzaburo Watanabe
1
1名古屋市立大学医学部産婦人科教室
pp.699-701
発行日 1967年9月10日
Published Date 1967/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203756
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はじめに
本邦における流早産の頻度は,原因の解明とこれに伴う治療法の進歩により,ここ数年間に従前の1/2近くまでの減少をみたとはいえ,いまなお10%前後である。このことは,本症の原因のうちには,まだ推論の域を脱しないものや,原因は確認されていても治療法の開発されていないものがある他,実際面では多くの原因が相錯綜しているため,真相が把握されないままに終るものの多いことによるものである。したがつて最近における流早産の原因と治療に関する問題点を探り,明日への躍進に資することは,誠に意義深いことであるので,問題となつている主なものについて概説することにする。
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