My Technique in series・5
人工造腟術(下)—S状腸を利用する方法
井槌 進
1
1九州大学医学部産婦人科教室
pp.414-416
発行日 1967年5月10日
Published Date 1967/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203701
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
腟欠損症は成熟婦人として外見上も日常一般生活もなんら異常を認めない発育異常であり,造腟術後も不妊で,その後の結婚にも問題が残る。したがつて,われわれはその旨を説明したのち,なお,治療を希望するものに対してのみ本手術を行なつているが,本手術が安全であり,かつ合併症や後遺症を胎すこともなく,腟も瘢痕性狭窄や萎縮をきたさないことなどが要求されることは当然である。
このような見地から1959年以来,長い腸間膜をもつた移動性のあるS状腸を腟として曠置する造腟術を試み,その手技,成績などについてはすでに数回にわたつて報告した。
Copyright © 1967, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.