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Price, W.H.;Court Brown, W.M.;Tulloch, W.S.;New—sam, J.E.& Maclean, N.: Chromosome studies on tes—ticular cells from 50 subfer—tile men Lancet 2:69-71, July 9, 1966
McIlee (Lancet I:679,1966)は正常精子形成14男子の染色体減数分裂を睾丸で見ている。そこで著者はsubfertile男子50例をしらべた。勿論健康上には異常がない。性染色質(—)。精子<20×166/ml。GradeIは成熟精子を活発に形成。Ⅱは精子形成停止に近いが,精細管萎縮なし。Ⅲ精細管・胚細胞萎縮,Leydig細胞のみ活発。Ⅳいずれも完全萎縮,というように分けた。13名は全く細胞分裂なく,gradeⅢ,Ⅳ。9名は少数の減数分裂みとむるも,発見困難なるくらい少い。残る28例はかなり,多くの細胞分裂あり。ついでに流血リンパ球について常染色体をしらべるに,3名に異常あり,2例はdiakinesisにmultivalent associa—tionあり。おそらくreciprocaltranslocationのためで,mitoticmetaphaseに不平等に,大きいsegmentが交換されたとおもわれる。他はRing 21/22で,これはMcIlee (前出)も記載している。つぎに性染色体異常は2名あり,xo/xモザイクで,Yがあるのだが,dicentricで,diakinesisでXとYとがunivalentであつたと考えられる。以上のようにsubfertile男子の10%に染色体異常があつた。この方面は今後急速に発展するであろう。
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