Isotope入門・2
産婦人科領域における甲状腺機能検査としてのTriosorb Test
赤須 文男
1
,
舘野 政也
2
Fumio Akasu
1
,
Masaya Tateno
2
1金沢大学医学部産婦人科教室
2富山県立中央病院産婦人科
pp.237-243
発行日 1967年3月10日
Published Date 1967/3/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203666
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はじめに
従来から甲状腺機能検査法として基礎代謝率測定(BMR),血清蛋白結合ヨード測定(PBI)血清Cholesterolの測定などが行なわれてきたが,最近はRadioisotope (R.I.)を用いる方法が一般化されてきた。すなわち,甲状腺131I摂取率,PB131I交換率,唾液内131I排泄率,Scintigramなどであるが(表1),これらはいずれも患者に131Iを投与して行なう検査法であり,産科婦人科領域でことに妊婦の甲状腺機能を検査する場合にはR.I.の胎児におよぼす影響の問題があり,このために,妊婦の甲状腺機能の判定にR.I.を用いることは危険であるといわなければならない。
われわれはこの点安全であると思われるTrio—sorb Test (131I triiodothyronine resine spongeuptake (T3131I R.S.U.)を臨床的に応用し,この成績を他の成績などと比較検討した。TriosorbTestはなお今日各方面から研究されている19)20)。
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