特集 産婦人科医のための臨床薬理・2
ホルモン剤
梅原 千治
1
Senji Umebara
1
1東京医科大学内科
pp.715-719
発行日 1966年9月10日
Published Date 1966/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203552
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今日,ホルモン剤はきわめて多方面に利用され,治療あるいは診断に役立つているが,このホルモン剤の使い方あるいはその目的は,一昔前とは全く一変したといえる。それは,ホルモンの持つている自然の生理作用とは異質の薬理作用の応用が,むしろホルモン剤の臨床応用の主流を占めることになつたからである。そして現在,ホルモン剤の治療的応用は,第1表に示したごとく,大きく分けて 1)補充療法(replacement thera—py) 2)薬理療法(pharmacodynamic thera—py) 3)抑圧あるいは,はねかえり療法(sup—pression therapy) 4)拮抗療法(antagonistictherapy)に分けることができると私は考えている。さらに,ホルモン剤を使用した診断的応用も重要な臨床応用の1つであるが,今回は紙面も少い関係上,上述の分類に従つて,ホルモン剤の治療応用上の2,3の点にふれておくに止めたいと思う。
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