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特集 周産期傷害
産科過程における周産期傷害の問題点
Problems in perinatal injuries
久保 博
1
Hiroshi Kubo
1
1国立東京策二病院産婦人科
pp.333-338
発行日 1966年5月10日
Published Date 1966/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203469
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はじめに
課題は周産期の傷害であるが紙数の関係上周産期の死亡に問題をしぼつて検討することにする。
そもそも産科過程において母体の疾患が胎児に傷害を及ぼすことはその程度の軽重により子宮内胎児死亡あるいは分娩後の異常となつて現われるが,母体の有する疾患を以てただちに胎児障害の原因と断定することは誤をまねく虞れがあり,ことに2種以上の合併症の存在する場合には児死因の決定には慎重であらねばならない。一般に死産と新生児初期の死因は同一の因子による場合が多く従って新生児初期の死因も生後の後天性因子による場合よりもむしろ妊娠中あるいは分娩時の障害によることが多いので周産期死亡の対策も妊産婦の健康管理の適否に左右されることが少なくない。
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