文献
異常妊娠とホルモン排泄,他
pp.711
発行日 1965年9月10日
Published Date 1965/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409203329
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流産40,pre-eclampsia 29,胎内胎児死19,異常胎児10その他計120例の異常妊娠について,尿estriol排泄をしらべた。妊娠の後半には胎盤からestrogenが産生されるので,正常でも第30週には5000-15000μg/24h,35週にをよ10000-22000μg/24h,40週には13000-35000μg/24h es—triolが尿に排泄される。習慣性流産では8-10週以後estridが増加せず14-16週ごろ流産してしまうのが多い。切迫流産にはnonpregnant levelのestriol排泄という例,16週程度のestriol排泄という例,estrogen欠乏発見されestrogen療法で奏効したなどがある。pre-eclamptic toxemiaは大体正常限界にある。母体の状態が明らかに悪化しない限りE排泄が急に低下することはない。またE排泄値は必ずしも胎児の状態を反映はしない。胎児が生存していて妊娠を経続してよい母体でもE値低い例がある反面,E正常ないし増加して胎盤機能不全の例もある。胎児がmeconium吸引で窒息死をとげたような胎内胎児死では,25-40週の関でも,E排泄は1000-4000μg/24hの間で甚々低い。pregnanediolは第30週5-15mg/24h (正常20-55),35週5-15mg (正常25-70)附近に留る。
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