Japanese
English
薬剤・1
産科領域におけるPolyvinyl-pyrrolidoneiodineの使用経験
Experience with "Polyvinyl-pyrrolidoneiodine" in obstetrics
福岡 俊一
1
,
植村 一郎
1
,
青木 大吉
1
,
宮原 宏次
1
Syunichi Hukuoka
1
1東京都立台東産院
pp.901-902
発行日 1963年11月10日
Published Date 1963/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202928
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はじめに
従来産科領域においても分娩,手術に際し,優れた殺菌作用をもつヨードがチンキ剤として,広く使用されてきた。しかしながら,ヨードは,水に溶けにくいためアルコールに溶解したり,またヨード塩として使用されてきたが,その強い局所刺激作用ならびに,感作作用のために,用途がせばめられていたのは否定できない。ヨードの殺菌力を弱めることなくこれらの副作用を除く誘導体が,多く研究されてきたが,今回この欠点を改善したP.V.P.ヨード(イソジン液)が製品化された。これは,従来代用血漿或は解毒剤として使用されていたPolyvinyl-pyrrolidoneとヨードの錯化合物である。その構造は,下記の通りである。
我々も,この無刺激性のP.V.P.ヨードを,産科領域に使用し,あわせて,これの殺菌効果を細菌学的検索を加味して,臨床的に検討したのでここに報告する。なお,使用せるイソジン液は,1cc中イソジン100mgを含有する水溶液で,イソジンエアロゾールは,1cc中イソジン50mgを含有する水溶液である。
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