Japanese
English
薬剤・3
局所麻酔剤ヘキソチオカインの使用経験
Experince with a local anesthetic "Hexothiocain"
姉歯 皎
1
,
橋本 光雄
1
,
大久保 隆利
1
Kiyoshi Aneha
1
1東北大学医学部産婦人科教室
pp.832-834
発行日 1963年10月10日
Published Date 1963/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202913
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緒言
薬剤を用いて局所を無痛とする試みは,古くからエジプト,ギリシヤですでになされていた。東洋における灸も,この目的のために用いられていた。しかし,局所麻酔の歴史で最も大きな発見とされるのは1851年Pravazが,局所麻酔剤の皮下注射法を始めたことであり,Woodはこの方法でモルヒネや,阿片チンキを神経の近くに注入した。さらに1860年NiemannおよびLosstnがコカイン(cocaine)を分離して以来,その局所麻酔剤としての利用は広く各科領域にわたったが,一方これが,盛んに用いられるにつれて,コカイン毒性の大なることも認識されてきた。その後,毒性の少ない局所麻酔剤の研究が各所で行なわれるに至つたが中でも1900年Einhornの発見したプロカイン(procain)はその安全性という点から,現在も広く一般に用いられて来ている。今日では,さらに他の合成物質の研究が種々行なわれており,エフォカイン(efocaine),ポントカイン(pontocaine)メチカイン(methycaine),ヌペルカイン(nupercaine)キシロカイン(xylocaine)等が用いられるにいたつた。
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