Proposal
「アンケート・子宮後屈の取扱いについて」(17卷2,3号所載)を読む
川上 博
1
1東京女子医科大学
pp.614-616
発行日 1963年8月10日
Published Date 1963/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202859
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100年位も前から長年にわたつて子宮後転症が生理的か,病的かという点について論争が続いたが,Sch—roderが後転症例と前転症例が示す多くの症状を検討した結果を基礎として後転症は病的とみなす方がよいとの結論になつたらしい。要するに後転症の方がさまざまの症状を呈するものが多いが,すべての例がそのような症状を呈するものではないことが当時から明らかにされていた訳である。
しかし30年位前までは腰痛症などに対する後転症の意義はあまりにも過大視され,後転症の患者に腰痛症が合併すれば,それはほとんど後転症の結果であるとされた。これは我が国だけではなく,米国の文献をみても明らかである。
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