連載 MY THERAPY in series・3
新生児疾患に対する抗生化学療法
安達 寿夫
1
1東北大学
pp.788-789
発行日 1962年10月10日
Published Date 1962/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202690
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当科では主として小児科医が異常児の相談にのつていた昭和26〜31年頃に,未熟児出血予防のためのビタミンK大量投与による核黄疸の発生およびクロマイの大量投与による死亡と老えられる症例を経験しているので,昭和35年より新生児とくに未熟児に対する薬物使用は慎重にしており,いわゆる発育促進剤(蛋白同化ステロイド,アミノ酸を含む)や予防的抗生物質投与を殆んどやらず,嘔吐・脱水に対して5%グルコーゼとビタミンCを混注しまた人工栄養長期入院児に水溶性綜合ビタミン剤を少量(1日,0.5c.c.位)用いる程度で,そのほかは対症療法にとどめている。
しかるにそののち未熟児保育成績はかえつて以前を上回つた良い生存率を得ている。
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