Japanese
English
婦人科 グラフ
顕微分光測光法による婦人由来組織培養細胞内DNAの定量
Microspectrophotometric Measurements of the Desoxyribonucleic Acid (DNA) Content in tissue Culture Cells of Human Female
野嶽 幸雄
1
,
田村 昭蔵
1
,
鈴木 孝
1
,
竹村 敏朗
1
,
山口 光哉
1
,
後藤 忠雄
1
,
中川 欽司
1
,
藤巻 京子
1
,
内山 信行
1
,
富永 誠子
1
,
後 克和
1
,
中台 やす子
1
1慶応義塾大学医学都産婦人科教室
pp.737-738
発行日 1962年10月10日
Published Date 1962/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202679
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
生物学上の基本的命題である細胞の増殖と遺伝現象も核酸の組織化学的検出及び定量的検出法の発展に支えられて臨床分野においても漸く脚光を浴びてきた。細胞個々のDNA量を測定するには顕微分光測光法によらねばならず,またこの場合組織培養細胞は本法の良き対象である。われわれは組織培養試料のFeulgen染色を行い核内Feulgen-DNA色素量を二波長法(two—wave length method)により測定している。試料の細胞核に光束を投影した状態を写真1及び2に示す。次頁の写真は現在使用中のオリンパス顕微分光光度計MSP A—Ⅱ型である。図は主な成績の2,3を示すか精子の測定値は体細胞の半量で分布の巾も狭い。子宮癌由来のHeLa細胞では正常体細胞に比し明らかに分布の巾も広くモードも高い値にかたよつている。胞状奇胎では3症例とも分布の巾はすこぶる広くまた明らかなピークを認めがたいが極めて興味ある新知見と思われる。
Copyright © 1962, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.