Japanese
English
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慢性妊娠中毒症の尿蛋白に対するオロチン酸クロロキン(キドラ)の効果
Effects of chloroquine diorotate "Kidora" on albuminuria in chronic toxemias of pregnancy
佐藤 彰一
1
,
多々良 真
1
,
相沢 和郎
1
,
中西 陸
1
,
中島 浄
1
,
栗原 秀郎
1
,
小武海 成一
1
,
鷲見 昭
1
Shyoichi Sato
1
1慶応義塾大学医学部産婦人科学教室
pp.382-384
発行日 1962年5月10日
Published Date 1962/5/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1409202624
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近時晩期妊娠中毒症に対する治療法には種々なる薬剤が使用される様になり劃期的な変化を来し,重症例が稀れになりつつあることは産科医として喜ぶべきことである。然し妊娠中の中毒症の問題はこの様にその治療が比較的容易になつたのであり,又一応妊娠が終了すれば問題は解決した様に考えられるのであるが,分娩後において尚症状が残存することに関しての対策は必ずしも解決されているとは言い得ない。而もこれらの症状は比較的永く残存し患者並びに医師を悩ませることである。著者等は核酸系物質であるオロチン酸の誘導体オロチン酸クロロキンを慢性中毒症に使用し若干の成績を得たるにより,これを紹介すると共に報告する次第である。
オロチン酸クロロキンとはオロチン酸にクロロキンを結合させた新物質でありその構造式はの様に複雑な形を構成している。そして白色結晶であり水に易溶であり,水溶液はやや,酸性を呈する,本剤はキドラとして提供せられ1錠中100mgを含有する。そしてその薬品の作用としてはオロチン酸の作用とクロロキンの作用とが相助けあつて作用するものであると考えられている。
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